転職エージェントとの面談って、何を話したらいいの?
面談前にはどんな準備をしておけばいい?
転職エージェントを利用するとき、まず最初にエージェントの担当者と面談を行います。
面談は、転職エージェントからのサポートを受けるための第一歩であり、この面談でお話した内容や転職者の印象がサポートへ影響してきます。
そこで今回は、転職エージェントとの面談でお話する内容や、面談に向けてどのような準備が必要かについて解説していきます。
経理の転職では、自分に見合う経理の求人を転職エージェントから紹介してもらうことが、転職成功への第一歩となります。
そして、エージェントとの面談によって、紹介してもらえる経理の求人の内容も決まってきますので、非常に重要です。
経理の転職で、これから転職エージェントの利用される方は、ぜひチェックしてください。
☞この記事の解説者:経理部IS
・現役上場企業の経理部長です
・経理の転職6回経験
・経理の転職エージェントの利用経験は20社以上
・転職エージェントの面談は何度も経験済み
Contents
転職エージェントと面談する目的
転職エージェントに登録すると、2日~7日以内に担当者より面談をしたいという連絡があります。
この面談は、次の目的で行われます。
- 転職活動をスムーズに行うために、転職市場の動向について情報共有
- 転職者に見合う求人を紹介するための情報共有
この目的を達成するため、面談では、
・転職者のスキルについて確認
・転職先の希望条件を確認
・転職者が気付いていない、仕事の適性やアピールポイントを確認
といったことを確認していきます。
特に経理の転職では、転職者の経理スキルによって、紹介される求人が大きく異なります。
転職エージェント側も、その人のスキルに合わせて求人を紹介しなければならないため、転職者のスキルを確認する面談が非常に重要になります。
さらに、面談では自分の転職に関する希望条件を伝えます。
伝えた内容を踏まえて求人が紹介されますので、自分の希望条件をしっかりお話する必要があります。
また、面談では経理の転職動向に関する情報共有も行われます。
✔ いま、どれだけ経理の求人があるのか?
✔ 経理未経験でも採用される状況にあるのか?
✔ 年収アップを目指せる経理の求人は多いのか?
こうした、現在の経理の転職動向に関する情報を共有してもらえます。
このように、転職エージェントとの面談をすることで、いま経理の転職市場がどうなっているかがわかります。
そして、自分に見合う経理の求人を紹介してもらうための、情報を共有する場となります。
転職エージェントの面談の流れ
転職エージェントとの面談は次の流れで進んでいきます。
1.自己紹介
2.職務経歴やスキルの確認
3.転職理由の確認
4.転職活動状況の確認
5.転職条件の確認
6.求人紹介
面談は、転職エージェントの担当者の質問に答えていくという形で進みます。
1.自己紹介
まずは、お互いの簡単な自己紹介をします。
転職エージェントに登録した時の履歴書を使い、簡単に自分の自己紹介をします。
また、エージェントの担当者はどんな人か、今までの実績など自己紹介を通じて確認しましょう。
担当者がどういう人なのかを理解することで、今後一緒に転職活動をやっていけるかわかりますので、お互いの自己紹介は重要です。
2.職務経歴やスキルの確認
次に、転職者の職務経歴やスキルに関しての質問があります。
例えば経理では、具体的にやってきた経理の仕事内容や簿記などの資格有無が確認がされます。
エージェントの担当者は、この職務経歴やスキルの内容に合わせて、どのレベルの経理の求人を紹介するか確認することになりますので、ウソをつかずに質問に答えてください。
3.転職理由の確認
ここでは転職の理由について確認があります。
なぜ転職をしようとしているのか?
その理由から、今後どのようなキャリアを進んでいきたいのか、将来どのような会社で働いていきたいのかを明確にしていきます。
実際のところ転職理由は、スキルアップや年収アップといった前向きな理由もあれば、パワハラや長時間残業など辛い状況から逃れるためといった理由までさまざまです。
ここでは、本音の転職理由をお話ししてください。
転職エージェントの担当者は、この本音の理由から、どのような会社へ転職したらよいか転職者に見合う求人を探してくれますので、転職理由はウソを言わず本音で話しましょう。
※ただし、プライベートな理由などでどうしても話しにくい場合は、そのことを伝えてください。
4.転職活動状況の確認
転職エージェントの担当者より、他のエージェントの利用状況や、すでに求人に応募している場合、どこまで選考が進んでいるかなど質問されます。
これについても、正直に状況をお話ししてください。
これは、他社のエージェントで紹介されている求人と被らないように調整したり、他社の選考の進み具合に合わせて、早めに求人の応募を行ったりするために確認するためです。
転職者側の不利になることはありませんので、正直に転職活動の状況をお話ししましょう。
5.転職条件の確認
面談では、転職するにあたって、次の希望条件を確認していきます。
- 職種
- 業種
- 年収
- 休日
- 勤務時間、勤務スタイル
- 福利厚生
このような転職先に求める具体的な希望条件を確認します。
職種の希望については、経理のほか、財務、管理会計、工場経理などさらに具体的にお話しすることで、より希望に近い求人が紹介されます。
また、業種についても、メーカー、IT系、商社など具体的な希望を複数挙げれば、希望に近い求人を紹介してもらえます。
年収は、現職の年収から若干アップしたいといった条件の提示が良いでしょう。
(あまりにも高い年収を提示してしまうと紹介される求人がなくなります)
休日や、勤務時間などについては、現職と比較して、どうなりたいかを伝えてください。
福利厚生についても、退職金制度があるかどうかなど具体的な希望条件をお話ししてください。
6.求人紹介
面談当日には、事前に登録した経歴の内容や面談でお話した内容を元に、転職者に見合いそうな求人を数社紹介されることがあります。
例えば、面談の中で上場企業の経理を目指したいというお話しをすれば、それに見合いそうな求人を当日紹介してくれます。
ただし、面談当日に紹介された求人は、必ず応募しなければならないわけではありません。
面談後も複数の求人が紹介されますので、求人の応募には焦らずじっくりチェックしてください。
面談は以上の内容の確認が行われます。
この面談ですが、基本、最初の1回のみで、その後は担当者とメール又は電話で都度連絡しあうことになります。
転職エージェント担当者との面談で注意すべきこと
転職エージェントの担当者と面談を行うにあたって、次のことに注意してください。
- 経歴やスキルについてうそをつかない、本音で答える
- 転職の希望条件を明確に伝える
- 現職の不満ばかりを言わない
経歴やスキルについてうそをつかない、本音で答える
ちょっと見栄を張って、ないスキルをあると言ってみたり、少しでも条件の良い求人を紹介してもらおうとして、経験していないことを経歴として話すのはやめてください。
そのようなことをすると、自分のスキルに見合わない求人が紹介され、結局、書類選考や面接でボロが出てしまいます。
結果としてうまく内定を取れて入社できたとしても、その後期待外れの人材だったと評価され、自分がツライ思いをすることになります。
また、どこかでうそがバレて内定取り消しとなり、転職エージェントからも信用できない人として、今後転職エージェントを利用できなくなる可能性もあります。
このように、うそをついてもデメリットしかありませんので注意してください。
転職の希望条件を明確に伝える
転職エージェントとの面談では、転職について次の条件をはっきりと伝えましょう。
- 希望する職種
- 希望する業界
- 希望年収
- 希望する福利厚生や休日日数
まずは希望する職種をはっきり伝えてください。
経理を希望するのであれば、「経理職を希望」と伝え、それ以外の職種は希望していないことを伝える必要があります。
たまに、経理含む事務職全般などと曖昧な希望をお話される方もいます。
そのような曖昧に回答すると、紹介される求人も範囲が広くなり、本当に自分の興味ある求人が紹介されない場合もありますので気を付けてください。
加えて重要なのが、希望する業界です。
年収がよければどの業界でもよいと考える人もいますが、転職先の業界に興味を持てなければ、仕事は長続きしないことが多いので注意してください。
また、年収や福利厚生、休日日数については、現職と比較したうえで条件を良くしたいといったことをお話されるのがよいでしょう。
現職からあまりにかけ離れた条件を出しても、見合う求人はなかなか見つかりませんので、その点も注意しましょう。
現職の不満ばかり言わない
転職では、現職での条件面の問題や職場環境が悪いといった不満があることも、転職理由となる場合があります。
面談では、そのような現職の不満ばかり話をすると、この人は、
「次の職場ではちゃんとやっていけるかな?」
「次の職場でも同じように不満ばかりにならないか?」
とエージェントの担当者は不安に思います。
一方、さらにスキルアップを目指したいといった前向きな転職理由があれば、エージェント担当者もそれを実現できる求人を探すために協力してくれます。
現職への不満について本音を話つつも、次の転職で実現したいことをお話することで、転職に対する前向きの姿勢が伝わり、印象が良くなります。
転職エージェントとの面談の場所はどこ?
面談の場所は、通常は転職エージェントのオフィスの会議室で行われます。
そのため、転職者は、スケジュールを調整したうえで、転職エージェントのオフィスへ訪問する必要がありました。
しかし、最近はオンラインで面談が行われる方が多い状況にあります。
PCやスマホがあればどこでも面談ができるため、わざわざ転職エージェントのオフィスへ行く必要もありません。
現在は、面談のみならず履歴書の添削や、面接対策もオンラインで対応できるようになっており、転職者にとっては、転職活動が非常にやりやすい環境にあると言えます。
面談はいつでもできるか?どのくらい時間がかかるのか?
転職エージェントとの面談は、基本、平日の夜に行われることが多い状況にあります。
一般的には、現職での仕事が終わった後の、平日の夜の20時あたりまでに行われますが、一部の転職エージェントでは土日・祝日も対応してくれるところもあります。
土日、祝日に面談対応してくれるかどうかは、事前に確認することをオススメします。
また、面談の時間は、トータル1時間~1時間半程度となります。
転職者の職務経歴の内容や転職エージェントの担当者によって、時間が前後する場合もありますが、面談は1時間程度かかると思ってください。
転職エージェントとの面談前に準備すること
転職エージェントとの面談前に準備して欲しい事は、次の3つです。
- 履歴書・職務経歴書の作成
- 転職での希望条件を明確にする
- 担当者への質問事項をまとめる
履歴書・職務経歴書の作成
面談は、履歴書・職務経歴書をベースに行われますので、事前に作成しておく必要があります。
ただし、完成した履歴書・職務経歴書でなくても問題ありません。
履歴書・職務経歴書については、面談後に、改めて転職エージェントの担当者より添削をしてもらい、完成させていくことができます。
転職での希望条件を明確にする
面談では、転職するにあたっての希望条件を必ず質問されますので、事前に自分の希望を明確にしておきましょう。
・希望年収
・希望する職種、転職先の業界
・転職可能時期(すぐに転職を考えてない、未定の場合はそのことを話す)
これらの内容は、面談後紹介される求人に影響しますので、はっきりさせておきましょう。
担当者への質問事項をまとめておく
転職活動をするにあたって、
・不安に思うこと
・何を準備しておけばよいか?
・転職市場の動向
など、疑問に思うようなことは事前に質問できるようにまとめておくことをオススメします。
面談は、転職エージェントの担当者と対面でお話できる絶好の機会ですから、遠慮せずにわからないことがあれば質問をして、今後の転職活動の不安を取り除いておきましょう。
面談当日の持ち物と服装について
転職エージェントのオフィスで面談を行う場合、次のものを持っていきましょう。
またオンラインで面談する場合も、手元に準備しておきましょう。
・筆記用具
・メモ帳(ノート)
・履歴書、職務経歴書
面談の中でアドバイスや、今後のスケジュールについてのお話があった際には、メモできるように筆記用具やメモ帳を準備しておくことをオススメします。
また、面談は履歴書や職務経歴書をベースに話が進められますので、必ず持っていきましょう。
また、服装は私服で問題ありませんが、ヨレヨレのだらしない服装は「この人大丈夫か」と思われ、担当者も不安に思いますので気を付けてください。
(オンラインでの面談でも服装は見られますので、注意してください)
オフィスカジュアルと言われる、パンツ、シャツとジャケットの組み合わせだと、特に問題ないでしょう。
転職エージェントとの面談に関するQ&A
ここでは、転職エージェントとの面談をするにあたっての、よくある質問・疑問について回答していきます。
Q1:転職するか迷っている状態でも面談はできる?
これから転職するかどうか迷っている場合でも、面談はできます。
転職するか迷っている場合、
・そもそも転職できるかわからず不安
・自分に見合う求人があれば転職も検討したい
などといった不安を抱えていることが多くあります。
そうした不安は面談で解消できることもありますので、まずは面談を受けることをおすすめします。
Q2:面談後は担当者にお礼のメールをすべき?
転職エージェントの担当者と面談を終えた後は、できればその担当者へ
「面談のご対応、ありがとうございました」
といった内容のメールを送るのが良いでしょう。
些細なことかもしれませんが、そういった気遣いにより担当者との関係が良好になり、のちの求人紹介や面接フォローで優遇される場合もあります。
Q3:面談キャンセル・日程変更はできる?
スケジュールの都合が悪くなったときは、面談をキャンセルすることが可能です。
ただし転職エージェントの担当者も他の転職者の面談・フォローも行っており、忙しいため、できれば早めに面談キャンセル・日程変更を申し出してください。
Q4:面談ではどこまで話せばいい(本音を洗いざらい話して問題ない?)
転職エージェントの担当者との面談では、基本は本音ベースでお話ししましょう。
・見栄を張って事実と異なることを言ったり、
・希望する条件があっても、どう思われるかわからないから言わない
といったことをすると、自分が希望する求人が紹介されなかったり、面接対策などのフォローにも影響し、結果転職に失敗してしまいます。
ただし、プライベートなことや転職する理由でどうしても言いにくいことは、無理に言う必要はありません。
Q5:担当者が自分と合わなかったらどうすればいい?
実際に転職エージェントの担当者と面談をしたとき、
・どうしても自分に合わない
・なんか印象が悪く話しづらい
といったこともあります。
人との関係であるため、どうしても相性というものがあります。
相性が合わないと感じたときは、転職エージェントのサイトの問合せ先から担当者を変更して欲しいことを連絡することができます。
なお、問合せの際には、なぜ変更したいかその理由を添えて連絡するようにしましょう。
また、転職エージェントを複数利用することで、担当者と合わない状況を回避することができます。
担当者が自分に合わないと感じた場合は、他のエージェントを併用して、ほかで自分に合う担当者を見つけることも可能です。
※参考記事:経理の転職ではエージェントを併用すべき!|経理の転職経験者が理由を解説
まとめ
今回は、転職エージェントとの面談について解説しました。
転職エージェントの担当者との面談によって、
・紹介される求人
・転職フォローの内容
などが決まってきます。
そして最初の面談が、転職活動の成否にも大きく影響してきますので、面談の目的、面談の内容や流れ、そして面談での注意点を理解して、しっかり対応しましょう。